ビジネス社会と出会うⅠ
今回は、鉄道事業を核に地域社会の持続的な発展に貢献している日本最大級の鉄道会社である東日本旅客鉄道株式会社より、有賀弘一様をお招きし、「鉄道業界が直面している課題と当社の取組み」をテーマにご講義いただきました。
講義の冒頭では、現在の鉄道業界が抱える課題として、人口減少やeコマースの拡大を背景とした人々のライフスタイルの変化、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う生活様式の変化などが挙げられました。これらの課題への対応として、固定費の高い鉄道事業の構造改革を進めつつ、流通・不動産・ITなどの成長分野を「生活ソリューション事業」と位置づけ、鉄道事業と合わせて5対5の比率で推進する「二軸経営」を目指していることが説明されました。また、ヒトを起点とした街づくりや沿線価値の向上に取り組んでいる点についても解説がありました。

東日本旅客鉄道株式会社 企画総務部 人事ユニット マネージャー 有賀弘一様
講義の後半では、実際に発生した自然災害等の事例をもとに、鉄道事業において同社が求められる高い安全性と安定性をどのように確保しているのかについて、具体的な取組内容等をご紹介いただきました。災害発生時には、現場の状況把握や迅速な運転判断、関係部署間の緊密な連携が不可欠であること、さらに復旧に向けては設備点検や安全確認を一つひとつ丁寧に積み重ねることで、利用者の安全を最優先に行動していることが強調されました。今回の講義を通して、日常的な保守・点検や訓練の積み重ねが、非常時の的確な対応につながっていることについても具体例を交えた説明により、鉄道の安全は現場で働く一人ひとりの責任感と組織的な取り組みによって支えられており、ここがお客さまからの「信頼」につながっていることを学びました。